土人形は江戸時代に京都の伏見人形を源流に各地に広がったと言われている郷土玩具(土産物)で、
型を使用することにより比較的容易かつ安価に生産できた為、信仰や教訓、縁起物として庶民に
愛されました。最盛期には全国約100か所で生産されるまで広がり、その結果それぞれの産地ごとに
個性を持ち、伝統的な意匠以外にも時代を反映したものなど種類もとても多いのが魅力です。
明治後期になりブリキやセルロイド製の玩具が広まったことで土人形は衰退、廃業した窯元も多く
現存しない種類もあります。
土人形には時代ごとに当時の世相を反映したものや流行があり、これもその一つです。
髭をたくわえ山高帽を被った洋装の男性が腰掛けているのは詳しく見ると山砲(荷車型の大砲)で、
着ている軍服のデザインから中将クラスの人物であると推測されます。特に男の子に人気があった
意匠で明治から大正期のものと思われます。
思わず目があってしまうつぶらな瞳とちんまり座った姿がなんとも魅力的です。
同じ土人形でも
こちらとは全く雰囲気が異なり、後ろ半分と底部分は無着色で表面も素焼きの為、
着色が剥がれている部分も多く、今後も摩擦や水分等によって容易に表面が剥がれたり、着色が
取れることも予想されます。(他の画像をご希望の場合は遠慮なくお申し付けください)
古いものであり、また土人形の特性もあって取り扱いには十分注意が必要です。
以上の点をご理解頂きますようお願い申し上げます。
高さ 15.5cm
横幅 17.0cm(山砲先端〜左足つま先)
奥行 6.5cm
お買い物に際して
achikochizで扱うものはすべて実際に使用されたユーズド品です。
その特性上、年月の積み重ねによる使用の痕跡やキズ、スレ、汚れ等がある場合もございます。
よって食器・カトラリー類に関しては全て観賞用としての販売となっております。
現代のものとは異なる味わいや質感、形がこれら古いものの魅力であり醍醐味ですので、
その点をご理解いただいた上でお買い物をご検討いただけますようお願いいたします。
また、画像と実物の色合いなどが若干異なる場合もございます。
ご希望の箇所の詳細や写真等をお送りすることも可能ですので、ご不明な点はご遠慮なくお申し付けください。